私どものトマト栽培について(お読みください)

よく聞かれる質問があります。
”無農薬栽培ですか?”
答えはNoです。私にも保育園に通う娘がおり、なるべく農薬がかかった野菜は口にさせたくありません。トマトの栽培ハウスには、娘が遊びに来ます。娘は、赤くなったトマトを採ってきて「食べていい?」と聞きます。もちろん「食べていいよ」と答えます。
娘は、食べると「美味しい!」と言ってくれます。
「美味しい」が私どもの作るトマトの原点だと思っています。

では、無農薬ではない「農薬使用」したトマトなのに大丈夫なの???
と疑問がわきます。
私個人の見解にはなりますが、以下の点において大丈夫と判断しています。
・残留農薬検査にて、残留成分ゼロ
・化学農薬については、極力使用しない(初期管理時のみ)
・出荷開始のおおよそ1か月前からは、農薬に頼った管理をしない。

これを徹底して行うことで、農薬については「ほぼ使用していない」といえる減農薬の状態にてトマトの栽培を実施しています。
これを行うためには、微生物や有用菌の活用もさることながら、「病気にかかりにくいトマトの樹」を作ること、また「病気になりにくいトマトの成育環境」を作るために、暖房コストや時間をかけて実現しています。

美味しいトマトは基本的に「健康に育った」 成熟した樹 、大人になって初めて出来上がると考えています。
もちろん健康に育ったトマトは強く、病気にかかりにくいという特性もありますが、健康で成熟した樹が生み出す「美味しいトマト」は、安全で栄養たっぷりの生きた水を届けてくれます。

減農薬の理屈を詳しく文字に起こすと頭が痛くなる元ですが、例えて言うなら。。
人が天然痘にかかりにくくなった理由、それは
 「ワクチンというお薬を子供のころに接種するようになったおかげ」
だと思います。
こうしたことを行っていくことで、人の体も健康に強く大きくなっていきます。
健康で強く大きくなった身体には、無限の可能性が秘められています。
これをトマトに置き換えると、「大人のトマト」になるまでに、いろんな病気にかかりにくくすること、有害な菌を殺菌することが農薬の役目の一つと考えます。
また、人は怪我をしたときに、そこに血液を集中し、自然治癒をしようと身体は頑張ってしまいます。トマトにも同じことが起こってしまいます。これが味の低下です。これを防ぐには色々な方法があります。家庭菜園レベルでは、毎日虫がついていないか見て取り除く。これもできるでしょう。
しかしながら、秋穂トマトの栽培においては、9月のまだ暑い時期に台風を避けるため、ハウスのビニールを剥いだ状態で”露地栽培”からスタートします。
この時、トマトたちは一斉に害虫の目にさらされてしまいます。
まだ、人でいうと赤ちゃんトマトたちです。
体力がないため、しっかり保護してやらないと、健康で強く大きく育ちません。
この時期、この害虫からトマトを守るために農薬を使用します。

その他、美味しいトマトを作るために、たくさんのことを実施した結果、たちばな農園の秋穂トマトが生まれますが、皆さまのお口に入るときには、確実に低農薬で栽培されたトマトといってよいくらい、農薬を使用していないトマトをお届けしております。

※ 秋穂トマトを出荷するにあたり、山口県のエコファーマーの認定を受け栽培を行っております。(農業用資材の循環利用を 行うと共に、化学肥料や化学農薬の使用量を30%低減することとなっています。)
※ たちばな農園では、2018年の実績で山口県のエコファーマー基準である農薬使用量は、基準の凡そ1/3以下の量となっています。

トマトの赤ちゃんたちは暑さに弱いので、定植時にはハウスのビニールは張れません。
いろんな管理作業と呼ばれる作業をおこなって、出荷するころには農薬を使用しなくても「健康で強く大きく」育ったトマトが赤い実をつけます。樹で赤く熟した美味しいトマトをお届けします。